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目黒雅叙園 假屋崎省吾の世界 2005.11.07

■目黒雅叙園 創業77周年特別記念展
  華道家 假屋崎省吾の世界

目黒雅叙園で開催中の人気の華道家・假屋崎省吾さんの作品展を取材させて頂きました。

 昭和10年に完成し、当時、昭和の竜宮城と評されたという百段階段の各階に配置された部屋はまさに豪華絢爛、わが国が世界に誇れる文化的建築物といえます。当時の日本画壇の著名作家が手がけた天井、欄間には、ふんだんに絵画、彫刻、螺鈿細工などがちりばめられており、最高の贅が尽くされています。
 
そして、その完成された空間に、花々をあしらうことにより、新たな生命を吹き込んだ假屋崎氏の作品は圧巻です。
今回の展示では、ここ数年の作品展より人工的な素材は少なく、自然の花の艶やかさや、流木をはじめ見たこともない枝や木が、より前面に押し出され、活き活きと使われた展開となっています。
それらは動きだしそうな位、エネルギーに満ちており、まさに自然の持つパワーを体感させてくれます。
テレビでは、気さくな人柄がうかがえる假屋崎氏ですが、改めて「美をつむぎだす手を持つ人」と美輪明宏さんに評された言葉の意味が感じられる作品展です。


假屋崎省吾花教室の前野博紀さんに伺いました。

 日本の美意識には、いわゆる「わびさび」の世界と、一方でねぶた祭りや豊臣秀吉に愛用されたような金銀玉石をちりばめた「絢爛豪華」の二つの要素があります。目黒雅叙園は後者の極みといえます。
そうした長い歴史を持つ静止した美の空間に、假屋崎省吾が「花」という生きたエネルギーを吹き込むことにより、永遠と一瞬の美が交差する、新たな「絢爛豪華」の世界が生まれます。
 生命のあるものを活けるという作業は、実は大変つかれます。それは、いける前の切り取られている植物は、人間でいえば怪我人のような状態だからで、早く水をあげて助けてあげたいと思う気持ちがつのり、どんどん気をとられるからです。
しかしながら、活け上げると、植物はしたたかに生き返り、命の呼吸が復活し、逆にそれを見た人にエネルギーを与えるようになります。
ですから、花展を見に来た人は元気になるのです。
 
今回の作品展では、自然界にある不思議な感じのする枝物などをを多く取り入れています。
そこから自然界のすばらしさと、自然とともに生きるべき人間の技との調和を感じていただけたら嬉しい限りです。また、笠間の大輪の菊、世界で金賞をとっている河野メリクロンさんの蘭もふんだんにあしらっています。
 ものごとに始まりと終わりがあるように、日々表情が変わっていく花の姿もその時々の美しさ、はかなさを感じさせ、毎日違う魅力があふれています。
一度訪れた方も再びいらしていただければ、また違った美しさに出会うことができるでしょう。

百段階段

 百段階段は目黒雅叙園の旧三号館にあたり、昭和10年4月に完成。
 十畝(じゅっぽ)、漁樵(ぎょしょう)、草丘(そうきゅう)、静水(せいすい)、星光(せいこう)、清方(きよかた)の六室がある。漁樵以外は主に担当した画家の名前がついており、それぞれの作者の個性が強く表現された部屋となっています。

2005年
10月29日(土)〜11月13日(日)

目黒雅叙園 
昭和の保存建築・百段階段及びパブリックスペース

假屋崎さんの作品展の会期終了後、百段階段を見学したい方の為のスペシャル企画
美と匠の祭典 〜東京タイムクルージング〜
保存建築見学とお食事 美と匠の祭典。登録有形文化財に認定されている絢爛豪華な美しい百段階段を解説付でご見学。その後、特別メニューのお食事をお楽しみいただけます。
限定公開/完全予約制
2005年11月18日から2006年2月26日までの金・土・日・祝日 但し12/23〜1/5は全日程
料金 ランチ\7,350〜、ディナー¥6,300〜 (時間帯、レストランによって異なります。)
詳しくはお問い合わせを(レストラン予約)03-5434-3854(受付時間10:00〜18:00)